新エンブレムに込めた想いと、これからの歩みについて

2026/6/25


日頃より福島ユナイテッドFCへあたたかい声援をいただき、誠にありがとうございます。

これまでご案内している通り、2026/27シーズンからクラブは新しいエンブレムと共に歩みを進めてまいります。

このたびの変更につきましては、ファン・サポーターのみなさまより多くのご意見、ご質問をいただいております。

2025年8月30日の発表に際し、クラブとして十分な時間をかけて説明を尽くすことができず、多くのみなさまに戸惑い、不安、寂しさを抱かせてしまったことを、真摯に受け止めております。

クラブとしても、エンブレムは単なるロゴではなく、クラブのスピリットを表す象徴であると考えております。それは、ユニフォームの胸にあり、スタジアムに掲げられるフラッグにあり、日々の応援、暮らしの中にあり、クラブと共に歩んできたみなさま一人ひとりの記憶や想いと深く結びついてきたものです。

だからこそ、今回の変更において「なぜ変わるのか」「何が受け継がれ、何が変わるのか」「これまでの歴史はどう扱われるのか」といったお声が上がるのは当然のこととして受け止めております。

2025年11月3日に代表取締役社長 鈴木勇人より、エンブレム変更に関する経緯についてご説明いたしました。悲願のJ2昇格をかけた新シーズンを迎えるにあたり、新エンブレムにどのような想いを込めたのかをお伝えいたします。

これまでのエンブレムを過去のものと切り離すのではなく、共に歩んできた時間に深く敬意を払い、その精神をこれからのクラブ活動の中で体現し、さらに未来へ進めてまいります。

※変更前のエンブレムを「旧エンブレム」、変更後のエンブレムを「新エンブレム」と表記します。

福島ユナイテッドFCのスピリット

エンブレムの変更に際して継承していく福島ユナイテッドFCのスピリットは、「福島と共に、何度でも立ち上がり、人と人とを結び、未来へ進み続けること」です。

2008年に「福島ユナイテッドFC」として歩み始めて以来、決して平坦な道を歩んできたわけではありません。

2011年に現在の運営会社である株式会社AC福島ユナイテッドが設立され、その直後に東日本大震災、原発事故が起こり、クラブの存続そのものが問われる状況になりました。
その後、コロナ禍や経営上の困難もあり、2024年には現在の新体制へ移行しました。

クラブは何度も大きな危機に直面してきましたが、それでも今なおクラブがここにあることができているのは、ファン・サポーターのみなさま、パートナー企業様、地域のみなさま、選手、スタッフ、クラブに関わるすべての方々が支え、声をあげ、手を差し伸べていただき、共に立ち上がってくださったからです。

福島ユナイテッドFCは、福島に関わる多くの人の想いが重なり、火を灯し続けてきたクラブです。

その姿は、まさにエンブレムに描かれたフェニックスのようでもあります。
困難に直面しても、そのたびに支え合い、再び立ち上がる不屈の精神、レジリエンス。
それが、福島ユナイテッドFCが大切にしてきたスピリットです。

新エンブレムに込めた想い

新エンブレムは、旧エンブレムから受け継いだフェニックスを中心に据えています。

フェニックスは、未来に続いていくクラブの活動を象徴する存在として描かれてきました。新エンブレムにおいても、その精神を受け継ぎ、クラブのスピリットを象徴する存在としてフェニックスをよりシンプルに、シンボリックに表現しました。

新しいフェニックスは炎のフォルムをまとっています。
この炎には、人を包み込み、勇気を与え、希望を灯す温かさと、勝負の瞬間に烈火のごとく燃え上がる闘志を込めています。
炎が表すのは、クラブが紡いできた情熱と魂、幾多の困難に直面しても絶えることのない不屈の意志、そしてファン・サポーターのみなさまが注いでくださる熱い応援でもあります。

また、炎は分け与えても消えるものではなく、別の場所に新しい灯りを生み出します。

一人の想いが仲間へ、一つの挑戦が地域へ、そして福島から日本、世界へと広がり続けていく。新エンブレムの炎は、そうした「受け継がれる炎」を象徴しています。

バーニングエリアからスタジアム全体へ応援の熱が広がっていくように、ファン・サポーターのみなさまの想いもまた、クラブを照らし、地域を照らし、未来へと受け渡されていきます。

新エンブレムの炎には、その熱をこれからも絶やさず、福島のまちを照らし、次の世代へつないでいくという想いを込めています。

新エンブレムでもフェニックスは王冠を冠しています。

王冠は、旧エンブレムにも込められていた「チャンピオンの証」です。

私たちはまだ道半ばにありますが、いつか必ず頂点を目指すという志を失いません。

J2昇格、さらにその先を目指す競技面での挑戦。地域の誇りとなるクラブになるための挑戦。福島から世界に発信できるクラブになるための挑戦。

王冠は、現時点の到達点ではなく、これからも挑戦し続ける姿勢の象徴です。

新エンブレムのデザインについて

新エンブレムは、福島ユナイテッドFCの存在を、国内外のより多くの人に一目で伝えていくためのシンボルとして設計しました。

近年、ロゴやエンブレムをよりシンプルで象徴的な形へ整理する動きは、サッカークラブに限らず、企業ブランドやスポーツブランドにおいても広がっています。

背景には、ロゴやエンブレムが使われる場面の大きな変化があります。ユニフォームやフラッグだけでなく、スマートフォンの小さな画面、SNS、映像、アパレル、グッズ、街なかのサイン、各種メディアなど、クラブの象徴はあらゆる接点で使われるようになっています。

そのため、遠くからでも認識しやすく、小さく表示されても伝わりやすく、さまざまな媒体で展開しやすい強いシンボル性が求められています。

今回、クラブの象徴であるフェニックスをシンプルに、力強く表現したのは、福島ユナイテッドFCの核にある「不屈の精神」をより明確にし、より多くの人に届けるためです。

私たちが世界に発信したいのは、単に福島にサッカークラブがあるという事実だけではありません。困難を経験した福島が何度でも立ち上がり、人と人とのつながりを力に変え、スポーツを通じて新しい未来をつくっていく姿です。

新エンブレムによって生み出したい価値は、見た目の刷新ではなく、福島と共に成熟したクラブへ進化していくことです。

競技面で強くなること。
育成環境を整えること。
新しいスタジアムを実現すること。
地域の子どもたちに夢を届けること。
農業、環境、D&I、まちづくりなどを通じて、サッカークラブの枠を超えた価値を地域に返していくこと。

新エンブレムは、その決意をより広く、より強く届けていくための象徴です。

旧エンブレムに込められた要素について

旧エンブレムには、福島県の形、ボール、1977、盾、結、刀など、多くの要素が込められていました。
新エンブレムでは、それらすべてを視覚的に残すことはしていません。
しかし、それぞれに込められた意味を軽視するということではありません。

福島を背負い、戦うという想い。
1977年から続くクラブの源流への敬意。
人と人を結び、ひとつになる精神。
日本、福島の誇りを持って世界へ挑む姿勢。

これらは、新エンブレムの中に直接的な表現として残すのではなく、これからのクラブの活動、地域とのつながり、スタジアムでの戦い、福島から世界へ発信していく挑戦の中で受け継いでいきます。

旧エンブレムが刻んできた歴史があるからこそ、今の福島ユナイテッドFCがあります。
新エンブレムは、その歴史を土台に、未来へ向けてもう一度火を灯すための象徴です。

クラブカラーについて

クラブカラーは、これまでと変わりません。

ファーストカラーはユナイテッドレッド、
セカンドカラーはユナイテッドブラック、
サードカラーはユナイテッドイエローです。

新エンブレムでは、フェニックスの炎を表現するために赤の濃淡やグラデーションを用いていますが、クラブカラーそのものを変更するものではありません。

クラブカラーは、エンブレムだけで完結するものではありません。

ユニフォーム、フラッグ、スタジアム装飾、グッズ、映像、ポスター、SNS、街なかでの展開など、クラブのあらゆる創作物において、福島ユナイテッドFCらしさを示す基本の色です。

これからもユナイテッドレッド、ユナイテッドブラック、ユナイテッドイエローを基調としながら、クラブとしての一体感とアイデンティティを表現していきます。

デザイン決定の過程について

エンブレム変更は、クラブの根幹に関わる極めて重要な決定であるため、旧エンブレムの一部を活かす案、段階的に変更する案、よりシンボリックに整理する案など、複数の方向性を検討しながら議論を重ねました。

その過程では、旧エンブレムに込められてきた歴史や精神への敬意、クラブとして今後発信していきたい価値、国内外での視認性、デジタル・映像・アパレル・グッズなどでの展開性、そして福島ユナイテッドFCらしさをどのように未来へつなげていくかを総合的に検討しました。

最終的には、旧エンブレムの中心的なモチーフであるフェニックスを継承しながら、クラブの核にある「不屈の精神」をよりシンプルで力強い形に集約する現在のデザインに至りました。

一方で、検討段階の候補案については、完成に至る前の試案であり、単体で公開することで、クラブが意図した最終的なメッセージとは異なる受け止めが生まれる可能性があります。また、制作過程に関わる権利、デザイン上の未確定要素、関係者間での検討情報も含まれるため、候補案そのものの公開は予定しておりません。

クラブとしてお伝えすべきことは、候補案を比較していただくことではなく、どのような考え方で議論し、何を受け継ぎ、何を未来へ向けて再構成したのかを、最終的に決定した新エンブレムを通じて丁寧に説明することだと考えています。

最後に

これまでのエンブレムがそうであったように、新しいエンブレムもまた、これからの歩みの中で意味を深めていくものです。

勝利の日も、悔しい日も、スタジアムで響く声も、遠征先で掲げる旗も、その一つひとつを重ねながら、このエンブレムをみなさまと共に育てていきたいと考えています。

これまでのエンブレムと共に歩んできた歴史、そしてその歩みに関わってくださったすべての方々に深く感謝しながら、新しい福島ユナイテッドFCの歴史を、共に刻んでいただければ幸いです。